10秒でできる『老眼セルフチェック』

「スマホの文字がぼやけて見える」「近くの文字を見ていると目が疲れる」「近くでものを見るとき距離を離したくなる」。

そのような症状は、「老眼」の始まったサインかもしれません。

「老眼」には、早いうちから向き合って正しく対処することが大切です。

この記事では、業界歴10年以上延べ1万人以上のお客様のメガネ販売に携わってきた現役メガネ販売員の筆者が老眼のセルフチェック方法に関して解説します。

老眼に早いうちに気づき正しく対処することで、より快適な生活を送りましょう。

老眼セルフチェック

老眼セルフチェックの方法

遠くを見るのにメガネが必要な人は、メガネをかけて行ってください(近視・遠視・乱視の人)。

※メガネの度数が合っていないと正しく測定できない場合があります。

  1. 人差し指を立てて目の前にかざす。
  2. 10cm位から徐々に目から遠ざけていく。
  3. 指の表面にピントが合い、指紋がはっきりと見えたところで止める。
  4. 目から指までの距離を測る。

一般に、この距離が30cmより遠ければ老眼と言われています。

[年齢別]ピントの合う距離の目安

年齢ピントの合う距離
40歳以下30cm以下
41-45歳30cm程度
46-50歳40cm程度
51-55歳60cm程度
56-60歳80cm程度
61歳以上100cm以上

これはあくまでも一般的に言われている目安です。ピントの合う距離には個人差があります。

老眼とは

一般的に「老眼」とは、加齢に伴い手元の文字などにピントが合わせにくくなる目の変化のことを言います。個人差はありますが、40歳くらいから自覚することが多いと言われています。

そもそも近くを見るときは、目の中にある毛様体筋を使い、水晶体というレンズの役割をしている器官の厚さを変えることによって、目的の距離にピントを合わせています。加齢に伴い、この水晶体が硬化することにより、厚さの調節が上手くいかなくなり近くにピントが合わせにくくなります。

手元の文字が見づらく感じた時、はじめは少し手を伸ばせば大丈夫でも、そのうち限界まで手を伸ばしてもピントが合わなくなってきます。加齢に伴い、ピントを合わせることができる距離が段々と遠ざかってしまうからです。

老眼になったら

老眼を自覚したら、少しでも早く対処をするようにしましょう。

はじめは、「老眼」を認めたくない気持ちから、何も対処をせずに我慢してしまう人も少なくありません。しかし、正しい対処をせず無理をして過ごしていると、目の疲れや肩こり、その他様々な体の不調につながることも考えられます。

「老眼鏡を掛け始めると老眼が進む」などと言われる場合があるのですが、これは、間違いです。老眼鏡を掛けたからではなく、加齢により水晶体の硬化が進むことで徐々に手元が見づらくなっていきます。老眼の進行は一般に40代から60代くらいまでとされていますので、この間は老眼鏡を掛けても掛けなくても必要な度数は変化していくのです。無理をして老眼鏡を掛けないほうが、かえって目を疲れさせることになり老眼が進みやすくなることもありますので、早めに対処することをおすすめします。

老眼鏡を掛ける

はじめて老眼になった人が考える最初の選択肢が、老眼鏡ではないでしょうか。雑貨店や100円ショップ・WEBサイトなどで手軽に購入できる点がメリットでしょう。

また、必要に応じて眼科やメガネ店に相談することも大切です。既製品の老眼鏡では対応できないような、左右別の度数設定や乱視補正、レンズの中心を目の中心位置と一致させるなど、さまざまな対応が可能です。

遠近両用のメガネをかける

老眼になったら、老眼鏡だけでなく「遠近両用メガネ」という選択肢もあります。老眼鏡では、ピントの合う距離が手元だけ(30cmや40cm等)に限られますが、遠近両用であれば、1本のメガネで遠くから近くまでを見ることが可能です。但し、一般に、雑貨店・100円ショップ・WEBサイトでは購入できないことが多いと思いますので、気になる方は、眼科かメガネ店に尋ねてみるようにしてください。

遠近両用のコンタクトレンズを着ける

遠近両用といえばメガネが主流ですが、現在は、コンタクトレンズも販売されています。

コンタクトレンズの購入には、必ず医師の処方が必要になりますので、検討したい場合、まずは眼科を受診するようにしましょう。

老眼治療をする

多焦点眼内レンズ挿入手術・モノビジョンレーシックなど、さまざまな治療法があります。

老眼治療は眼科受診が必須ですので、興味のある方は専門医への相談を検討してみてください。

老眼鏡の度数の選び方

目的距離30㎝(スマートフォンなど)

年齢の目安度数の目安
40歳以下 +1.0
41‐45歳 +1.0
46‐50歳 +1.5
51‐55歳 +2.0
56‐60歳 +2.5
61歳以上 +3.0

目的距離40㎝(読書・書類記入など)

年齢の目安度数の目安
40歳以下 +1.0
41‐45歳 +1.0
46‐50歳 +1.0
51‐55歳 +1.5
56‐60歳 +2.0
61歳以上 +2.5

度数の選び方詳細

詳しくは、こちらの記事でも解説しています。

まとめ

まとめ
  • 指先の指紋にピントの合う距離を測る。
  • 一般に30cm以上離れている場合は老眼と言われている。
  • 老眼だった場合、我慢せずに早めに対処をする。
  • 無理をしていると、目を疲れさせたりかえって老眼を進行させてしまう場合がある。
  • 必要に応じて眼科やメガネ店に相談する。

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